第18章 rapport
「よっ。何してるの?どーゆー喧嘩?」
無遠慮に近付いてきて笑みを浮かべるランに、男たちは顔を顰める。
「なんだてめぇ」
「あんたたちに用はない。あのさ!ナホヤソウヤ!UFOキャッチャー教えてくんない?!」
「「へぇえ?!」」
「こんなクズたちほっといてさ。
ほら早く行こ!」
「おいコラてめぇふざけてんのか!!」
男がランの胸ぐらを掴もうとした瞬間、
ガッとその腕を掴んで止めたのは三ツ谷だった。
「「三ツ谷?!?!」」
また河田兄弟の声が被った。
「人の女に触んじゃねぇよ…」
目だけで殺気を纏い、静かな声色で言う三ツ谷に男はバッと腕を振り払った。
「で?なにがあったんだ?」
「びっっくりしたぁ…2人ともいつの間にっ…
あんね、こいつらのタバコの火が兄ちゃんに当たりそうになったんだよ」
「なのにこのオヤジたち謝んねぇどころか喧嘩売ってくんだぜ?絞め殺してやる…!」
「少し落ち着けお前ら。」
ルナマナはパクパクとポップコーンを食べながら何食わぬ顔で三ツ谷の後ろに佇んでいる。