第18章 rapport
「はーっ。まさか休日にこんなにいろんな奴に会っちまうとはな。」
「うん。さすが東京だね…
とにかくルナマナちゃんになんにもなくってホント良かったよ…。うちらにとってはやっぱ渋谷が1番安全かなぁ〜」
「そうだな。じゃーとりあえずこんまま渋谷に出るか。」
新宿も六本木も上野も、どこも誰かしらの族が仕切っている。
そのため、いくら私服だとしても、顔を知られている以上、こうして小さい子を連れて歩くのは避けるべきだと思った。
となると、1番安全なのは紛れもなく東マンが仕切っている渋谷だ。
そして渋谷につくやいなや、
なんとハチ公近くで出会ったのは河田兄弟だった。
シェイクを片手にまた同じ格好をしている。
目立ちすぎているのですぐに分かってしまった。
というよりも…
大学生のような人たちと口喧嘩をしていたので
わかってしまった。
「はぁ…マジかよ…今度はあいつらかよ」
「止めてこなくちゃ!!
隆はルナちゃんたちとここにいて!」
「っおい!ちょっ!ラン!」
三ツ谷の声を無視してランは行ってしまった。
「いい気になってんじゃねぇぞガキ!」
「ぶつかってきたのはそっちじゃねぇかよ!」
「締められてぇかコノヤロー!!」
「そもそも歩き煙草は危ないんだよお兄さん?」
「アングリーこいつらはオヤジだよ」
「オヤジじゃねぇよクソガキがあ!!!」
「おーい!ナホヤ!ソウヤ!」
後ろから呼びかけると、
全員バッとランの方を向いた。