第17章 resolute
「それじゃあ私は帰るよ。
早く万次郎に知らせないと…」
「あ…10月31日…」
タケミチはその時、"血のハロウィン"と言っていた未来のランの言葉を思い出した。
稀咲について聞いた時だ。
"思えば…あそこでそれに従った私が全部悪かったのかもしれないね。それで私が…東北の高校に行っちゃったから…圭介死んで…私も抜け殻みたいになってて…祖父に強制的に連れ戻されて…。そもそもなにがなんだか…今でも記憶が曖昧なくらい…"
千冬が深深とランに頭を下げるので、タケミチもつられて頭を下げた。
2人きりになってから、千冬が口を開いた。
「場地さん、かっけぇだろ?」
「…え?」
「俺は東京卍會 壱番隊副隊長 松野千冬だ。」
「…俺は…花垣武道…」
(そっか。この人は場地くんの一番の腹心って言われてたもんな。副隊長だったのか。)