第17章 resolute
「いい加減にしてくれ、ラン」
「あん?…半殺しにしてまで連れてくよ」
「・・・」
「…っく……けいす…放し」
グッと、より強くランを押さえつけながら
場地が千冬をギロリと鋭い眼光で見下ろした。
その場地の意を察してか、
千冬は息を切らしながらなんとか起き上がる。
「ランさん…行きますよ」
場地がランの腕を離したのと同時に、今度は千冬がその腕を掴んだ。
「はぁ?千冬?ちょっとっ」
「場地さんの気持ち、察してください…」
「??っえ、け、圭介ーーっ!!」
千冬に引きづられるようにグイグイ引っ張られていく中、手を伸ばした先に、哀しげにこちらを横目で見ている場地がいる。
慌ててタケミチも後を追ってくる。
後ろから半間の声が聞こえた。
「てめぇら!マイキーに伝えろ!!
1週間後の10月31日!
廃車場にて バルハラVS東マン 決戦だ!!」
3人は外に出たあと、ランは何とか離れた場所にある公園まで千冬を連れ、水道で顔を洗わせ、いつも持ち歩いている消毒液とガーゼでひとまず簡単な治療をした。