第17章 resolute
「ゲホッ…待って…ください」
「千冬…?!」
「ダメ…です、ランさん…」
血を吐きながら、千冬がなんとか声を出している。
「大丈夫だよ。千冬。見てて…」
ガッ!!
ドスッ!!
バシッ!!
ランと半間の凄まじい乱闘が始まった。
タケミチは目を見張る。
その光景を見ているだけで、震えが止まらない。
(すごいランさん…こんなところに女1人で乗り込んできて、更に半間と全く怯むことなくタイマンするなんて…!いくら強くたってこの半間修二に適うのか…?)
半間「よくそんな一人の男に執着できんなぁ。
そこまでして取り返したい?」
「うるせぇ!!」
ドンッ!!
バシッ!!
「ハハッ!やっぱ化けもんだなてめぇも!
ホントに女かぁ?!ダリィ〜♡」
「半間さんいけぇぇええー!!」
「やっちまえぇー!!」
半間コールが鳴り響く中、
ランが俊敏な動きで何度も攻撃を食らわすが、息を切らしている半間も本気の眼光で応戦している。
吹っ飛ばされてズズズと着地した後、
瞬時に凄い勢いで半間の方へと走っていく。
物凄いジャンプ力で飛び蹴りを食らわせ、
もう一発拳をお見舞いしようとしたその時…
「ランよせ!!」
ランの腕を、場地が押さえた。