第17章 resolute
そこはあまりにもガラの悪い者たちのたまり場といった感じで、たくさんの男たちがタバコをふかしていた。
もくもくとたちこめる濁った空気を遮りながら一虎について行くと、そこには信じられない光景が広がっていた。
え?!?!
場地くん?!?!
場地が馬乗りになって誰かをボコボコに殴り続けている。
「か、一虎くん…何やってんすかコレ?」
「何って…踏み絵だよ」
「踏み絵…?」
「場地の信仰を試してんだよ。東マンから宗旨替えするなら、それなりの覚悟が必要だろ。」
殴られている男は既に気を失っているのかぐったりしていて、顔は血塗れで全く見えなくなっている。
「今、場地が殴ってんのは東マンの壱番隊副隊長。場地の1番の腹心だ。」
「壱番隊の副隊長?!」
「東マンはバルハラの敵。神であるマイキーを裏切るなら、信じる絵を踏まねぇとなぁ」
サラッと言って微笑む一虎に戦慄する。
元々自分についてきてくれた人を半殺しに?!
「どうよ?これで認めるだろ?半間くん。
俺のバルハラ入り。」
息を切らしながら場地が見つめた先には半間修二がいた。