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progress ~東リべ卍~R18~

第17章 resolute




道中、一虎の背を見つめながら不安な面持ちが隠せないタケミチ。

一虎は顔かたちも表情も声色も喋り方も、柔らかくて滑らかなのに、どこか得体の知れない不気味さと威圧感を孕んでいる感じがした。



「あの…羽宮くん、」


「ん?一虎でいーよ」


「一虎くん…一虎くんて、うちの3年なんすよね?」


「うん」


「あの…一虎くんみたいな有名人がうちの中学にいたら、もっと騒がれてると思うんすけど…」


「あー、俺、1年の一学期しか学校行ってねーから」


「へ??」


「俺、少年院にいたんだ。」


「え?!少年院って…捕まってたんですか?!」


「……アイツのせいでね。」


ボソッと言った言葉は、
確かに耳に届いてしまった。



アイツ…?

誰のことだろう…



「ほら、もうすぐそこ。」


指さす方向を見つめながら緊張で手が震えてきた。


とにかく場地くんを連れ戻さないと!



「え?ここっすか?ゲーセン?」


そこは錆びれたゲーセンだった。


「うん。もうとっくに潰れてっけど。」


そこには首のない天使の絵が描かれている。


首のない天使…

確かバルハラの異名…



気付かれないように深呼吸し、
意を決して立ち入り禁止のロープを跨いだ。
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