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progress ~東リべ卍~R18~

第16章 rational




「ん……あれ……」


タケミチのぼやけた視界に煌々と輝く月が見える。


そっか、俺…
稀咲に殴られて気失ってたんだ…

なんで手ぇ出しちまったんだろ…

稀咲が参番隊隊長…

俺、東マンのトップになるとか言ったけど…
もう無理なのかな…



ふと横を見ると、にっこり笑っている万次郎がいた。


「気付いた?」


「ま、マイキーくん?!」


「タケミっち…稀咲が気に入らない?」


「え?!いや、そのっ…」


万次郎は夜空を見上げて切なげに目を細めた。


「組織をデカくするのはしんどいね…
新しい風入れたら、出てっちゃう奴もいる」


「あ…」


稀咲と場地を思い浮かべてタケミチは顔を歪めた。




「夢への道は遠いな…」



そう言って立ち上がり、
なおもまだ夜空を見上げている万次郎。



「夢……」



「頼みがあるんだ…タケミっち…」




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