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progress ~東リべ卍~R18~

第16章 rational




「一緒に、戻ろう?みんなのとこ…」


その優しい言葉に思わず頷きそうになる己を懸命に振り払い、場地は最後の温もりを確かめるようにもう一度強く抱きしめ、そして放した。


「……圭介?」


「ごめんな、ラン」


「え……」



その時…



「よーう、お二人さん。」



背後からの声にランはバッと振り返る。



「あ…ごめん、邪魔したかなー?」



ニコッと笑う整った顔立ち。

カランと鳴る鈴のピアス。

首筋にトラのタトゥー。

あの頃より伸びた金メッシュの髪の毛。





「一虎…っ…」



「よっ!ラン。久々すぎなのに覚えててくれて嬉し〜!やっぱ俺の言った通り、良い女になってるじゃん?」


「…どうして…ここに…」


「どうしてって、場地を迎えに来た。」


フフと笑うそのベビーフェイスは昔のままなのに、どことなく黒い影が見える気がして目を細めた。


「迎えに来たって何?圭介は東マンの」


「辞める宣言してきたんじゃなかったの場地?」


「ああ。してきたよ」


そう言って一虎の方へ歩き出す場地の裾をランは掴んだ。

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