第4章 receive
「で?皆に話ってなんだよ、マイキー。」
境内に座り、万次郎は真剣な空気を纏い始めた。
「黒龍って暴走族、知ってる?」
「あぁ。めちゃくちゃヒデー奴らって噂は聞くよ?
確か、3個上だっけ?」
「うん。…なんで相談しねーんだよ、一虎。」
「!」
一虎はピクっと反応して目を逸らした。
「場地に聞いたよ。黒龍と1人でやり合ったんだろ?」
「え!一虎が黒龍と?!うそ?!」
「確かに一虎の地元って黒龍の縄張りか…」
「…じゃあその顔の傷はその時の?」
ランが顔を歪めて一虎の顔を見つめる。
一虎は気まずそうに頷いた。
「なるほどね…黒龍とやり合う気か?マイキー。」
「そっ。黒龍はデケェ族だ。やるからには大義名分が欲しい」
「?」
「俺に案がある!俺らで暴走族を創るんだ!」
そう切り出したのは場地だった。
「うん。俺もそれ考えてたんだ。」
万次郎の言葉で更に皆は目を見開く。
「え?」
「チーム?」
「俺らで?」
「あぁ!」
「へぇー!面白そうじゃん!」
「それぞれの役割も決めてある!」
ノリノリの場地は皆をぐるりと見回した。