第4章 receive
「世界とか宇宙とかわかんねーけどさー、くだらねーこと言ってないでさー、武蔵神社まで競走なー?」
ピューンっと先を行ってしまったのはパーちんだった。
気付かぬうちに信号は青になっていたようだ。
「待て!ずりぃぞパー!」
「テメェが正論言うなコラ!」
「ビリが罰ゲームな!」
「上等だおらぁあ〜っ」
皆一斉に走り出した。
「ひゃほーっ!行っけー!三ツ谷くん!」
「任せとけ!!」
ランもノリノリになっていた。
「っあ!コラ!マイキー何寝てんだよ?!
落ちるぞバカ!起きろ!!」
さっきから黙りっぱなしだった万次郎はなんと場地の後ろで寝ていた。
結局、神社までの長い階段を、マイキーをおんぶして登る羽目となった場地がビリだった。
「はーいビリ!」
「おっそー」
「しょーがねぇだろ!
こいつ爆睡してんだぞ!ずーーっと!」
「はい、言い訳〜」
「見苦しーぜー」
「くっそ!お前らァー!」
「…んん?…着いた…?」
また喧嘩が始まりそうになった時、
おんぶされている万次郎はヨダレを垂らしながら目を開けた。