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progress ~東リべ卍~R18~

第16章 rational



「っはー面白かった!
それより圭介…さっきの話だけど…
ありがとう…。」



"心配しすぎて禿げそーになってたわ!!
つーかその前に!てめぇが死にかけた時なんかこっちまで死にかけたわボケェ!!!"


あんなに怒鳴っていたけど、ちゃんと伝わった。
圭介が私のこと、どれだけ心配してくれてたのかってこと。



「…お前、さっき、
嫌いになったのかとも聞いてきたろ」


猫を撫でながらゆっくり顔を上げると、
場地の真剣な瞳が見下ろしていた。


「俺…お前のこと嫌いになったことなんか
1度もねぇから。」


「・・・」


「これからも…
それだけはありえねぇよ」



静かに紡ぐその言葉が、
なぜだかやけに儚げに聞こえた。


「圭介…
私も…何があっても圭介のこと
嫌いにならないから」


その言葉に、場地は一瞬目を見開いたかと思えば、フッと口角を上げた。


「それはねぇだろうな」


「は?なんで?そんなこと」


「じゃあ俺に何されても、
嫌いにならねぇって言いきれる?」


「……え?」


肉食動物のように光と熱を帯びた眼光が見下ろしてくる。

いつもと違う感じのする場地のオーラに、
ランの鼓動がうるさくなった。


なん…だろう…この感じ…

何されても…って…
なに?
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