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progress ~東リべ卍~R18~

第15章 relent*




耳元でダイレクトに響くその苦しげな吐息だけで、子宮が疼くような妙な快感に変わっていく。

なんだか不思議な感じ…


痛いけど痛くない…。


こういう行為について初めて知った時、
物心ついたときから大大大嫌いな"男"という生き物と、そんなことをするなんて身の毛がよだつ…
死んでも嫌だ…

そんなふうに本気で思ってた。

だから私には一生経験することのない、
縁のない行為だと思ってた。


だけど……


「は…ぁ……隆ぃっ…」


この人なら…
この人にだけは……

体を明け渡しても…
体をどうされても…
体を重ねられても…


いい…って…

どうしてか、そう思ってしまっていた。

きっと、もうずっと長いこと、
心のどこかでそう思っていて、
そして願っていたんだと思う。


「た…かし…っ…んぁっ…」



今この瞬間、

私は"あの頃の私" ではなくなった。


男に敵対心剥き出しにして、
男を同じ人間とも認識してなくて、
男はみんな穢い生き物だと…


それでいて心のどこかで、
男に対して一番恐怖心を抱いていた、
この、"女" の私は…



今、ハッキリと、"女"になった。




"過去の自分を受け入れろ。
受け入れることで強くなる。
受け入れないままだと
どこかでその弱さに足元を掬われる。
生きづらくなるだけだ。"


"本当に大切なことは喧嘩に勝つことじゃねぇ。
自分に、負けないことだ。"


いつかの真一郎の言葉を
思い出して、胸が熱くなった。



私は今…ようやく……


女であることを、

受け入れている。


女であることを、

許している。


自分を……


許している。



ずっとずっと、男なんかよりも許せなかった


こんな、紛れもない "女" の私自身を…。



そう思ったら、涙が溢れてきて…


そして、止まらなくなった。
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