第15章 relent*
「…っ…平気?痛い?」
三ツ谷の心底不安そうな顔を見て、ランは申し訳なくなってしまった。
少し痛いけど、深呼吸を繰り返してから大丈夫だと伝える。
どんな痛みを感じても、彼ならばちゃんと受け入れられると思った。
「っ…ん…ぁ…」
みちみちと切り裂いて推し進んでいくような感覚がしてやはり顔を歪めてしまった。
「っは……ぅ……多分全部入った。
……はぁ……動くぞ…」
「うん…っ…」
三ツ谷はゆっくりと覆い被さり、首筋に顔を埋め、徐々に律動していく。
いい匂い……
てか……
「っ…!」
なんだよこれ…想像以上にやべぇっ…
初めて感じる異性の中の快感。
少し動くだけで、それはあまりにも衝撃的で、三ツ谷は理性を保つのに必死だった。
この本能と欲望に身を任せると、ランにはお構い無しにまるで獣のように乱暴にしてしまうと思った。
ランのことは、これでもかというほど大切に丁寧に抱きたいと思っていた。
なのに……
「ん…ぁ…っ…ごめん…ラン」
今の俺には多分、そのハードルは高いかもしれない。
気持ち…良すぎて…
いとも簡単に理性が吹っ飛びそうだ…
まさかここまでだったなんて…
いや…
きっと、ランだからだ…。
今俺が入ってってるのが、
感じているのが、
ランだからだ…。
「はぁっ……っく……」
強靭な精神力と忍耐力を持ち合わせていないと、今の状況に冷静になれないと思った。
大事に抱きたい…この子を…。