第15章 relent*
カチャとベルトを取り去り、ゆっくり下を脱ぎ捨てて出てきたそれをなるべく見ないように目を逸らす。
三ツ谷はおずおずとコンドームを被せる。
(これで合ってんだよな…つうかすっげードキドキしてきた。今更めっちゃ緊張する…)
そんな自分に自嘲気味に苦笑いする。
ランに視線を移すと、口に手を当てて眉をひそめ、心底戸惑ったような顔をしている。
(そんな顔されるとやべぇんだって…)
「ラン…怖い?」
首を横に振るランに覆い被さって頭を撫でる。
ぜってー怖ぇくせに…
強がりだな。
そもそも男とこんなことすること自体、
ランにとってはめちゃめちゃ抵抗があったはず…
なのに…
ホントにいいんかな…
って…俺が怖気付いててどーすんだ。
ここは俺が強がんねーと。
「挿れるよ?…なるべく優しく…する…」
(できるかわかんないけど)
「うん……」
(やっぱ怖い…そんなの入るのかな…)
ランの脚を割り、濡れそぼったそこに楔を擦り付ける。
軽く深呼吸をし、極力ゆっくりと押し入っていった。
「っ…っはぁ…」
「ひぅっ…っ…」
互いの息が荒くなる。