第15章 relent*
一瞬驚いたように目を見開いていた三ツ谷も、いつのまにか深くからランの舌を吸い上げて、手指を絡ませベッドに張りつけていた。
「は……あんま俺の事煽んなよ」
ギラついている色気を纏った三ツ谷が苦しげに見下ろしている。
濡れた唇をペロリと舐める彼の表情は、本当に彼なのかと思うくらい、セクシーな大人の男に見えた。
「だって…私のバイブル…作りたいから」
「ハッ…またそれかよ…
よくわかんねーけど。俺…お前のことすげぇ大事にしたいって思ってたのにな…」
切なげに笑ってから首筋に唇を寄せ
耳裏まで舌を這わせた。
「俺だって…そんなことされたら理性吹き飛んじまうよ…
我慢できなく…なる…」
噛み付くように首筋に何度も舌と歯が当たり、
ビクッとランの身体が跳ねた。
「手を出さないことが大事にすることだと思ってるなら…それは違うよ…私にとっては。…私は隆なら…隆だけは…全部受け入れたいし…受け入れて欲しいって…思う…から…」
火照った顔をして小さく言葉を濁すランに、三ツ谷は目を見開き、ドクンッと心臓が射抜かれる感覚がした。