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progress ~東リべ卍~R18~

第15章 relent*




「こーゆーのも、その漫画にはあった?」


「ない…です…」


「なら、よかった。」


フッと笑って三ツ谷の顔は離れていった。

何事も無かったかのように唐揚げを口に運んでいる。

…てかそれ…私にあーんするはずのやつ…

ま、いっか。

ランもお弁当を食べ出す。



「まだ、食い足りねぇな」


「っあ、まだまだあるよ?
ベーコンの野菜巻きとか、煮物とか、あと」


「ちげーよ。お前のことが。」


「…っ……え…」


もう!こういうのも漫画になかったよ?!

なんて返していいのかわかんない!!

全然役に立たないじゃんアレ!
エマのバカ!!


心の中でエマに理不尽な抗議をしながら
とりあえずランは火照った顔を隠すように麦茶を飲んだ。



「あのさ…隆…」


「んー?」


モグモグと口を動かしている三ツ谷をまっすぐ見つめる。


バイブルが役に立たないのなら、
自分で作るしかない。

自分だけの、私と彼だけのものを。



「どれが1番美味しいー?」


「うーん…どれも美味いからなー
でも強いていえば、これかなぁ…」


そう言って指さしたのは、
うずらの卵入りの肉団子だった。
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