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progress ~東リべ卍~R18~

第15章 relent*



「じゃあ、それ、私にあ〜んてしてよ」


「へ?」


「だって結局私はまだ、されてないよ?」


三ツ谷はハハッと笑って、そーいえばと言った。


「しょーがねーな。ほらよ」


「今度はちゃんと口に入れてよ?」


「わかってるよ。ほら、あ〜んは?」


「あ〜…」


今度はしっかりおかずを口に運んでくれた。

そしてそれを数度咀嚼して口内に含んだまま、突然三ツ谷に唇を重ねる。

ビクッと怯む彼の唇をこじ開けて、三ツ谷の口の中にそれを分け与えるように器用に押し込んだ。


ゆっくり口を離すと、
唖然としたように目を見開いている三ツ谷が視界に入る。


(やった!初めて逆の立場になった気分!)


ランは満足そうに頬を緩める。


「食べ足りなかったんでしょ?どお?」


三ツ谷はモグモグと咀嚼し飲み込んだ後、おずおずと口を開いた。


「お前ぇ……どこでこんな芸当を…
まさかこれもその漫画の悪知恵か?」


「ははは違うよ?私と隆だけのバイブルを作ろうと思って」


「は?バイブル?(意味わかんねー…)」


…心臓止まるかと思ったじゃねぇかよ。


「随分と大胆なことしてくれるな、ラン」


「美味しかったー?私は美味しかったよ」


くすくす笑うランに、三ツ谷はため息を吐いた。
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