第15章 relent*
嫌な汗が一気に吹き出た。
……半間?!
車乗ってねぇじゃんて…
タケミチは急いで駐車場に走った。
「ヒナ!!!!!」
ドンッ!!!
グシャ!!!
日向の乗っていた車は、
後ろから凄い勢いで狙ったように走ってきた大きなワゴンに押し潰された。
「ヒナぁぁぁああああ!!!!」
「なんで…お前が乗ってねぇんだ…タケミチ…」
「?!?!」
ワゴンの運転席には…
血まみれのアッくんがいた。
なんでだ?!
また俺を殺そうとしたのがアッくん?!
2度目だぞ!!!
「う…そだ…なんで…」
「俺は今や稀咲の兵隊だ…
東マンの奴らはみんな稀咲の言いなり…」
前と…!同じこと言ってる…!!
「なんでアッくんが?!
お前今は美容師のはずだろ?!
東マンなんて関係ねぇはずじゃん!!!」
「怖ぇんだよ…ただひたすら…稀咲が…」
「やめろよ……」
「みんなを助けてくれ…泣き虫のヒーロー…」
「やめろよ!!それ前にも聞いたよ!!
同じじゃん!!なんも変わってねぇじゃん!!
変わったはずだろ?!?!」
タケミチは泣き叫んだ。
どうなってる!!!
なんでこんなことに!!!
ドゥオン!!
アッくんの乗っているワゴンは爆発し、
タケミチは吹っ飛ばされた。