第14章 revive
8月3日の抗争から1週間。
タケミチは浮かれていた。
8.3抗争を止めただの、マイキーとドラケンを止めただの、ランさんとドラケンくんを守っただの最強だのと街で噂されるようになったり…
そこらのガキには会釈されたり、
東マンのメンバーに会えば話しかけられたり…
やべーっ!!気持ちよすぎる!!
「ち〜すっ☆お見舞いに来たっすよ!」
「何調子こいてんだよてめぇ?!」
病室に入るや否や、ドラケンに険しい顔で言われてしまう。
サングラスに派手な服装…
そんなアホみたいな格好のタケミチにドラケンは引いている。
「え?ど、どこがですか?」
「全身で浮かれてんじゃねーかよ!
ちょっとチヤホヤされたらすぐ付け上がってんじゃねぇ。馬鹿野郎。ダセェぞ?」
「ドラケンくんにはわかんねーんすよ!ずっと日陰で生きてきた俺の気持ちが!」
「んーキモイ」
「初めて人に尊敬されたんすよ?!ちょっとくらい浮かれたっていいじゃんか!!」
「…お前よくそんな悲しいこと声荒らげて叫べるな…
つぅか静かにしろ!」
「っあ……」
隣のベッドにはすやすやと寝息を立てているランがいた。
「す、すみません…
てか、まだおんなじ部屋なんすね」
「おう。普通は男女一緒とか有り得ねぇけどな。ランがそうしろって言ったんだ。その方がメンバーの奴らも見舞いに来やすいし、なによりランは寂しがりだかんな。」
寂しがり…
ランさんでもそうなんだ…
と思いながらタケミチはランを覗き込む。