第14章 revive
「お前さ、こないだ、
どんな子が好きかって聞いてきたろ?」
その言葉に、以前の会話を思い出した。
"まず、見た目も性格も可愛いやつだよ。
いろんなこと必死で頑張ってて、すっげー強がりだけど、ホントは誰よりも繊細で傷つきやすくてさ、脆い部分を必死に隠してる感じで…なんつーか、守ってやりたくなるんだよな"
「あ…うん…」
「それ、今俺の目の前にいる奴…」
「……え?」
「俺が好きな女は、ランなんだ。
もうずっと前から…。」
「・・・」
「俺のドレスを着せてぇと思う奴も、甘やかしてやりてぇと思う奴も、甘えてぇと思う奴も、抱き締めたいとか、キスしたいとか、…そう思う奴も…全部、全部… ランだけなんだ。昔っから…。」
"いつか俺のデザインしたドレス着せてぇんだよな。
んでもしも…俺のもんになったらさ、いっぱい甘やかしてやりてぇんだ。
ガキの頃からきっと、甘えるとかそういうのずっとなかっただろうから。
でもぶっちゃけそれは俺も同じで…付き合ったらきっと、俺が1番甘えちゃうと思うんだ。
それが多分その子の負担になる。
忙しくていつも大変な子なのにさ…"
「…う…そ……」
握る手にギュッと力が篭められ
思わず息を飲んだ。
「だからさ…もしまだ俺のこと
好きでいてくれてるなら…だけど……
俺のもんに、なってくんないか。」
時が止まったように目を見開いたまま固まってしまった。
三ツ谷は苦笑いして目を逸らす。
「……悪ぃ…
こんな状況で言うことじゃねぇよな。
ただ今回、お前を失うんじゃないかってなって、死ぬほど後悔したからさ…思ってたことはちゃんとすぐ伝えねぇとって…」
頬を赤らめているように見える彼のそんな表情を初めて見た。
自分は、顔が熱くなるというよりも、
不思議なくらい現実味がなくて、夢の中かも?と思えてしまっていた。