第14章 revive
ランが目を覚ました時、まず視界に入ってきたのは三ツ谷だった。
「… ランっ!!」
これでもかと言うほど目を見開いて
そしてたちまち潤ませた。
「三ツ谷…く…」
あれ…
手ぇ握られてる…
「っあ〜!起きたぁ〜!」
にぃ〜と白い歯を見せ満面の笑みの万次郎がランに抱きつく。
「っ!?」
「おいマイキー!体に触ったらどうする!」
「あーごめん、つい」
険しい顔をした三ツ谷に剥がされるマイキー。
「おう、よーやく起きたかラン。
助かったみてぇだぞ俺ら。」
次に聞こえてきたのはドラケンの声。
横を向くと、ドラケンがベッドの上にいた。
ようやく状況が理解できてきた。
「ラン、体大丈夫か?痛むか?」
「ん…っ、ちょっとだけ…」
ほんの少しだけズキっと痛む腹部を抑える。
「三ツ谷くんも万次郎もありがとう…」
「いや…俺はなにもできなかったから…
新しいの作ることくらいしか…」
そう言って三ツ谷が渡してきたのは赤にゴールドの刺繍の入ったスカーフだった。
「え?わざわざ新しいの作ってくれたの?
わぁ…ありがとう」
手に取って広げてみる。
新しいそれは、前のと全く同じに見えるが、よく見ると卍の記号とイニシャルと、それから薔薇のような花が刺繍されていた。