第4章 receive
「妹のマナちゃんとルナちゃんは元気?」
「おう!元気すぎて困ってるくらいだよ。
また今度遊んでやってくれよ」
「うん!もちろん!また今度、ごはん作って持ってくよ!」
「おっ!マジー?助かるよ!お前のメシほんっとうまいし、俺が作るよりもあいつらよく食うんだ」
ふふっと笑ってその銀髪の後頭部を見つめながら、三ツ谷の腰にしがみつく腕に力が入った。
三ツ谷くんは私の気持ちにきっと気付いてる。
でも…気付かないふりをしてるみたい。
万次郎のせいだと思う。
私は万次郎とは付き合ってるんじゃないよって言ったけど、「知ってるよ」って笑って返されただけで、実は気を使ってるんだと思う…。
三ツ谷くんに1度、私の生い立ちを話したことがある。
その時彼はこう言った。
"生まれた環境を憎むな"
"過去の全てが、今のランを作ってるんだ。だから俺はお前の過去を憎んだりなんかしない。それにその過去がなかったら、俺はお前に出会えてねぇしな!"
"暴力は大切なもんを守るために使うもんだ。俺はお前を応援するよ"
私はその言葉に、とても救われた。
そして三ツ谷隆という一人の"男"を
初めて好きになった。