第13章 regret
ふと視線を移すと、ペーやんのバイクが止まっていた。
やっぱり…
「東マン内部は、パーちんが捕まったのはしょうがねぇって話でまとまってた。でも気に入らねーのはペーやんだ。パーちんを東マンが見捨てた。そう思い込んでる。」
「見捨てたわけじゃ…」
「ペーの野郎、メビウスの残党とつるんでドラケンを捲ろうとしてるらしい。ランから連絡が入った。早くしねぇとっ」
2人は雨に打たれながら走り出した。
その時、タケミチは脳裏で直人の言葉を思い出した。
"2005年8月3日、東京都渋谷区の駐車場で暴走族のグループ50人が乱闘。中学生2名ががナイフで腹部を刺される等の暴行を受け死亡…"
「三ツ谷くん!駐車場です!!」
「駐車場ならあっちだ!」
間に合ってくれ!!どうか!!
ランさんもドラケンくんも!!
絶対死ぬべき人じゃない!!
もし手遅れになったら
未来の東マンが…!!
ヒナが…!!
"タケミチくんはきっと、成功する"
タケミチは強く拳を握り、
駐車場まで走り続けた。