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progress ~東リべ卍~R18~

第12章 reconcile



ランと万次郎は雨が大ぶりになる前にすぐに家に帰った。

しかし、万次郎はなぜか用事があると言ってまた出ていってしまった。



ランは部屋で指輪を眺めながらクスッと笑う。


「万次郎のくせに、私を慰めようとしてくれたのかな…ハハッ。まんまと機嫌直されちゃってるし私。」


自分にとって、万次郎の存在はかなり大きいなぁ…と改めて思った。


別に三ツ谷くんに振り向いてもらえなくったって…
万次郎がいつも隣にいてくれる。

それだけで充分私は幸せ者じゃん…。


そもそも、心を誰かに支配されるということは難しくて簡単なことじゃない。

コントロールがきかない想い。
隠しても隠せない想いに怖さを感じることのほうが多い。


恋と愛は違う。
私はまだ愛という感情を知らないけれど、
恋をして学べるのなら、私はたくさん恋をして
たった一人だけを愛する力を手に入れたい。



いろいろと綺麗ごとを考えてしまってるだけかもしれない。

でも心にはずっと君がいる。
変わらない気持ちのまま動けずにいる。


片思いって、一番胸が高鳴る時なんだと思う。
ちょっとしたことで喜んだり、悲しんだり、怒ったり、自分を誤摩化さず正直でいれる時間。

恋を最高に楽しめる貴重なこの時間を大切にしよう。



「そういえば、堅とエマはうまくやってるかなぁ…
タケミチとヒナちゃんも…」



みんなの恋は、上手くいくといいなぁ…

私の分まで。



♪トゥルルルルル


「…ん……?」


少し眠ってしまっていたようだ。

目を閉じたまま手探りで携帯を引き寄せ、耳に当てる。


「はー…もしもしー」


« ランさん?!»


「ふわぁあ〜…なに?どした?」


1人の隊員からだった。
また何か相談だろうか?と思いながらあくびをする。


«ドラケンくんが狙われてます…
ペーやんくんを筆頭にあのことでまだ納得してない連中がいて…»


ランの目が徐々に開いていく。


「なに…それ…」



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