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progress ~東リべ卍~R18~

第12章 reconcile



「っ!…わ!なにすんの!?」


「ついてたんだよ、飴が。
んー、あま♡」


「びっくりしたなぁもう…!」


ケラケラ笑いながら離れていく万次郎に
ムッと頬を膨らめる。


りんご飴の甘い香りが
2人の鼻をくすぐった。



「そうだな…でも…1番辛ぇのは…
好きでもねぇ奴にキスされることだよな…」


好きじゃねぇってほざく奴にキスされることよりも…。

そもそもされた側が好きならば
そんなこと言ってされたキスでも
嫌じゃねぇのかも…。


花火の音でかき消される誰にも聞こえない呟きは、ただの自嘲的な独り言みたいになって、万次郎はため息を吐いて1人で吹き出した。


すると突然ランに
グッと顎を掴まれ、顔の向きを変えられたかと思えば、ペロッと頬を舐められた。


呆気に取られて口を半開きにしたまま固まっていると、徐々に離れていくランのイタズラっぽい笑みが視界に入る。


「くくっ…お返し!」


「…… ラン」


その瞬間、万次郎はランの額にコツリと額をつけ、睨むようにカッと目を見開いて凝視した。


「俺にこんなことして、いい度胸じゃん。
どうされてぇの?」


「…は?」


「あー…理性ぶっ飛ぶよ。お前のせいで…」


「いっ…っあ!ちょっ!何してっ」


カプっと首に噛み付かれていた。
チリッと痛みが走って顔を歪める。
万次郎の顔はすぐに離れていた。
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