第12章 reconcile
金魚すくいを無事終えたあと、
万次郎とランは仲良く鈴カステラを貪りながらも、とある店が目に入った。
「射的で勝負しよーぜラン」
「おういいぜ。特賞狙いね!」
射的屋に近づくにつれ、騒がしい声が聞こえてきた。
「おっさん!!そりゃないぜー!!」
「倒れてねーからナシだ!」
「ちゃんと当たっただろー?!」
「ナシ」
「裏に磁石とか細工してんだろ?!」
「ん?ナシ」
「ふざけんなよ!こっちは大事なもんがかかってんだよ!」
「んーナシ」
店主と言い合いをしているのは、見た事のある金髪少年。そして隣には先程ランが着付けた浴衣の女の子。
「やっぱり〜。タケミチとヒナちゃんじゃん」
「よっ!タケミっち♡」
「えっ?!だ、だれ?!」
タケミチは首を傾げる。
そこにいるのは手を繋いでいる小さいドラえもんとドラミちゃん。
なんとも可愛らしい光景だ。