第12章 reconcile
「ランと来てんだ。あいつは今金魚に夢中。」
「うそ!離れちゃダメじゃん!」
「大丈夫大丈夫。ぜってー俺のこと忘れてっから」
そう言って指さした先には、
頭の後ろにドラミちゃんのお面をしている
ランの後ろ姿が見えた。
確かに金魚すくいに奮闘しているようで
後ろ姿だけでも凄まじい集中力のオーラが見えるように感じて、ドラケンもエマも若干怯んだ。
「鈴カステラ、ランにお土産にしようと思ってたんだよね。でも、一緒にいるならマイキーが渡してよ。」
そう言ってエマは鈴カステラの入った袋を渡した。
「いぇーい!サンキュー♡」
「言っとくけどマイキーにあげたんじゃないよ?
2人で仲良く食べてよね!?」
「フハッ♡りょーかーい♡」
エマとドラケンはテクテク歩いていってしまった。
2人の幸せそうな笑顔を見送りながら、
万次郎は目を細めた。
俺のもう一個の夢は……
いつかこの2人に子供が生まれて、
ランや三ツ谷、みんなで遊び行って
夜通し騒いでさ、赤ちゃんが起きちゃって
エマがキレんの。
んでランが赤ちゃん宥めようとするんだけど余計に泣き喚かれちゃって爆笑。
なのに三ツ谷の腕ん中では赤ちゃんは大人しくなるんだ。
相変わらず子供の面倒見はいいってやつ。
そんな光景を、
俺が笑いながら見てる。
そーゆー夢。
あー
鈴カステラうめーなー。