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progress ~東リべ卍~R18~

第12章 reconcile



着ようと思っていた浴衣はクロゼットに閉まったままだ。


お祭り…

小学生の頃は毎年、万次郎と真一郎とエマと行っていた。
その頃に着付けを習ったのだ。

中学になってからはいつものメンバーで行っていた。

中学最後の夏くらい好きな人と二人で行きたいと思っていたけど、叶わなかったな。


高校生になったら、彼氏ができて、夏祭りデートとかできるかな?

いや…無理だよな…

そもそも私って暴走族グループの幹部だし、そんな女と付き合ってくれる人なんているわけ…

てかその前に、私がおいそれと男を好きになるわけが無い。

だいたい私は…




ガチャ


「ラン〜♪いる〜?いた♪」


突然万次郎が入ってきた。


「っ!びっくりしたー…またノックなしで!!
相変わらずデリカシーなさすぎ!!」


「あれ〜?祭り行かねーの?」


「…ふんっ、行かないよ」


ふいと顔を背けて友達に取っておいてもらった授業のノートを机に広げてペンを握る。


「まさか祭りより勉強?!ウケる!」


「うるせぇよ。邪魔すんな、出てけ。」


「えー。一緒に行こーよ♪祭り♪」


「無理。」


「・・・」


即答するランに眉を顰める。

カリカリとペンの音だけが部屋に響いた。


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