第11章 radiant
「お待たせ〜洗い物終わったぁ〜!
…ってあれ?
マナちゃんもルナちゃんも寝ちゃってるじゃん」
バッと離れた三ツ谷とドラケンも
視線を走らせると、2人とも爆睡していた。
「あー、腹いっぱいになるとすぐ寝んだよな」
「ハハッ、マイキーみてぇだな。」
言ってしまってからハッとなっているドラケンに
すかさず三ツ谷が口を開いた。
「お前まだマイキーと喧嘩中なのか?」
「っ…るせぇよ。あー、そろそろ俺帰らねぇと。
夜番手伝わねぇとなんねぇんだよな。
じゃーごちそーさん三ツ谷。」
「えっ!じゃ、じゃあ私も帰る!」
「ラン、お前はまだゆっくりしてけ。
じゃーな!」
ニッと笑って最後に三ツ谷を見たドラケンは、
男を見せろよ と目だけで語られているような感じがして、三ツ谷は目を逸らした。
ドラケンが行ってしまってから、
三ツ谷とランの間には居心地の悪いなんともいえない空気が流れる。
「…あ、あのさ三ツ谷くん、そういえばミサンガのことなんだけど…」
「あ、あぁ、それならもう終わったぞ。」
そう言って三ツ谷が棚から入れ物を出して開けた。
そこには大量の綺麗なミサンガが入っていて、ランは目を見張る。
「ご、ごめん!全部やらせちゃって!」
「いや?残り少しだったし半分はランが作ったんじゃねぇか?」
ランは少しだけ表情を崩して
「ありがとう」
そう一言言った。