第11章 radiant
「何してくれちゃってんだテメェ」
「あ?」
「どういうつもりだ。殺されてぇのか」
「は?なに?お前のもんじゃねーじゃん。」
三ツ谷は険しい顔のまま
掴んでいる胸ぐらをグッと引き寄せて睨み上げた。
「そーゆー問題じゃねぇだろ」
「そーゆー問題だろ。
今ここで俺を殺していいのは、ランの男だけだ。」
カッと見開いた三ツ谷の冷徹な眼光と
氷のような冷ややかなドラケンの眼光が絡み合っている。
そんな中、水道と食器の音が
キッチンの方から聞こえてくる。
「悔しかったらお前も男になってみろよ三ツ谷。
エマの言葉借りんなら、"意気地なし君"だぞ、お前。」
「っ…」
三ツ谷がバッと乱暴に手を離した。
ドラケンは胸元を直しながら自嘲気味に口角を上げる。
っつっても……
俺だってエマに対して
なぁんも行動できねぇ意気地なし君だけどな。
どの口が言ってんだって話。
まぁでもこんくらいして煽ってやんねぇと。
三ツ谷もランも。