第11章 radiant
「堅だってめちゃめちゃヘタクソじゃん」
「あぁ?お前よかマシだろーが!」
「プーさんはこんなんじゃないよ?」
「てめぇのこれだってバケモンじゃねぇかよ!」
「えっ、プリキュアだよこれは!」
そんなやり取りをしている2人と、
さぞ楽しそうに笑っているルナマナの光景に微笑んでから、三ツ谷は口を開いた。
「おーい。飯できたぞお」
「っあ!じゃあ私並べるね!」
ランは「美味しそー!」と言いながらテーブルにご飯を並べていった。
いただきます、と皆で手を合わせて
夕食を囲む。
メニューは、肉じゃがと味噌汁とほうれん草の胡麻和え、大根おろしのついただし巻き卵だった。
「うめぇ。お前男なのにすげぇよなぁ三ツ谷」
「うん、本当に三ツ谷くんて料理うまいよね」
「いや… ランには適わねぇけど。」
「ルナもランちゃんのご飯食べたいよ?」
「マナもー!シチューと唐揚げがいーっ!」
「えー俺カレーがいー」
「ちょっと堅まで何言ってんの」
そう言いつつも、ランはルナマナに対しての申し訳なさと共に、寂しさを感じてしまった。
多分もう…堅みたいな第三者無しに食卓を囲むなんて気まずすぎて無理だろうから…
せめて、家で作ったご飯を届けに来てあげよう…