第11章 radiant
「はっ…やっぱアイツら…」
バカだな…。
そう呟いてから
くくくっと笑うと、
ルナがILoveYouの文字を指さしてきた。
「これ、ダイスキって意味なんでしょ?」
「お、おう。そうだな」
「ドラケンはぁ?誰がダイスキ?」
「…っ……」
はぁ…とひとつため息を吐いてから、
次のページを捲って、空いているところに、
EMA と書いた。
「なんて読むのー?」
「いつか読めるよーになる」
「もう!なんでみんな同じことゆーの?!」
ルナもマナも眉を釣り上げた瞬間、
「堅、違うよ〜」
いつの間にかランが覗き込んでいてびくりとなる。
「英語ではこう書くんだよ、エマは」
そう言ってペンを奪い取り、
" EMMA " と書いた。
「…へぇ〜…そーなのか…
って!おまっ!三ツ谷の手伝いしなくていいのかよ!」
「せっかく来たんだからルナマナちゃんと遊んでやってくれって言われた。まぁ考えてみたらそーだよね。それ目的で来たんだし。」
そう言ってランはニコニコしながらお絵描き張におかしな絵を書き込んでいった。
「…お前の絵って…個性的すぎるな」
「なにそれ?じゃあ堅も何か描いてみてよ!」
「おうおういいぜ。ぜってーお前よりマシだから」
ドラケンは、先程のページに三ツ谷とランの名前が書かれていたことには触れないでおこうと思った。
お互いがいつか、自分たちで発見して、
その時どう思うのか。
そういう未来のことは、本人たち次第だから、本人たちに任せるほかないと思った。