第11章 radiant
「そ…そっか。じゃーお前ら飯食ってけよ。
ちょーど今作ってたとこだから。」
「え?いや、私は…」
「いーじゃねぇかラン。
お言葉に甘えてやろうぜ?」
「え…う、うん。
じゃあエマにメールしとかなきゃ」
今晩の夕飯の支度はエマに任せよう。
そう思ってメールを打ってから立ち上がる。
「っあ!三ツ谷くん、私も手伝うよ?」
ランがキッチンへと向かっていく間、
ドラケンは、ルナマナがさっそく広げてきたお絵描き張をパラパラと捲る。
「ほお〜…やっぱすっげぇなぁ…」
そこには、とても精巧に描かれた
お姫様のような絵があった。
三ツ谷が描いたものであろうことは明白だ。
しかも…
「これってランに似てねぇか?」
ついそう呟いてしまったとき、
マナが返答した。
「うん。これはランちゃんだよ。」
「…ハハッ…やっぱそうか。」
そのままパラパラ捲ると、
薄気味悪い絵がわんさか視界に入ってきた。
「はっ。それに比べて…こりゃランの絵だな…」
つい吹き出してしまった。
その近くに、ふと"ILoveYou" の文字が目に入った。
「…ん?…あ…」
そのすぐそばには、
TAKASHI と明らかにランの字が書かれていて、さらにその下には三ツ谷の字で、ランの名前がアルファベットで書かれていた。