第11章 radiant
「あー、そだよねぇ。さすがに女の子は呼びづらいよねぇ。私もさっきまで新入りに間違えられてたよハハッ」
「ハハッてお前…
なんかいろいろ…その…大丈夫だったか?」
「は?大丈夫大丈夫〜。私別に女の子じゃないしぃ」
ランが何か嫌な思いでもしていたら…と心配したのだが、やはりその心配はなかったようで一先ずホッとする。
「あーっ!堅ってばちゃんと皆の写真とかプリクラ貼ってくれてるんだァ〜私もいっぱい飾ってるよ!」
壁にかかっているボードを眺めながらランが感嘆するのでドラケンは途端に恥ずかしくなった。
「う、うるせぇよ。つぅかよ、あんま大声出すなよ?隣も隣もそのまた隣も接客中なんだぞ?」
その言葉で、一旦口を噤むと、
「あっ…あんんッ…いぁッ」
「ああ"〜っ…出そうっ!うっ」
などという男女の喘ぎ声が聞こえてきた。
「…わ〜お……」
「はーっ…引いてんじゃねぇかよ」
「別に引いてないよ?
普通の男女の本能でしょ?」
「っ!お前っ…真顔でそういうこと言うんじゃねぇよ」
「だってそうでしょ?
まぁ私には考えらんないけどさ…
男とそんなことするなんて…」
考えただけで具合悪くなる…
そう呟きながら視線を落とすランに、ドラケンはため息を吐きながら隣に腰を下ろした。