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progress ~東リべ卍~R18~

第10章 return



「おにーちゃーん」


「・・・」カキカキ…


「全部色塗り終わっちゃったー!」


「・・・」カキカキ…


「「おにーちゃんてば!!!」」


「っ!あ…ごめん、なに?」


「王子様まだ描いてくれてないよ!!」


その言葉に、
あー、そういえばさっきお姫様と王子さまっつー注文だったか…と思い出す。


三ツ谷は鉛筆をクルクルと回しながら頬杖をついて、ルナマナの渡してきたお絵描き帳の白い紙を見つめた。


「…王子様……タキシード…?」


やっぱり、着せたい対象を思い浮かべないと
デザインが浮かばない。


ランの隣にいる男…

どんな奴だろう?


……くそ、わかんねぇぞ…

ていうより…

なんか想像したくない。




「…ごめん、ルナ、マナ。
王子様はまた今度な。」



えー!!と2人は心底不服そうな顔をした。


ごめんごめんと笑いながら、
パラパラとルナマナのお絵描き帳を捲る。


すると、あるページでふと手を止めた。
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