第3章 react
「堅〜。最近調子こきすぎじゃねーのかァ」
「中学生相手に跳ねすぎだろ。お前もっぺん絞めんぞ?」
「……すいません。」
この界隈仕切ってる鮫山一派だ。
一度パンイチで袋叩きにされてからさすがに俺も逆らえなかった。
「調子こいてるって言えばよぉ、七小のアイツ…」
「あー、マイキー?」
「罰漢の総長ノシて名を挙げた奴かぁ」
こいつらの話してるマイキーって奴にはまだ会ったことがなかった。
でも、暴走族罰漢の総長ノシてその名を轟かせた。
七小 佐野万次郎…通称マイキー。
そんなすげー奴が七小にいたなんて…
「堅!マイキー連れてこい!」
俺は一目散に走った。
なんつーガキだ!
さすがの俺も高校生しかも強ェヤツ相手に勝てる自信はねぇ!
なのにそいつって……!
とりあえずそいつをあいつらんとこに連れてったら締められるのがオチだ!
だからその前に俺がいっぺん、
マイキーってのと喧嘩してえ!!
俺はわくわく浮き足立っていた。
通学路でおそらく七小と思われるランドセルを背負った奴を見つけた。
「おい!お前、七小だろ?」
「?…うん。」
「マイキーって奴捜してるんだけど知らねえ?」
「あー…マイキーくんならさっき……あ!
マイキーくーん!!」
そいつが呼んだその方向を、
俺は生唾を飲み込んでおそるおそる見た。