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progress ~東リべ卍~R18~

第3章 react



渋谷の風俗街で生まれた。

オヤジは知らねー。
母親は風俗嬢。

2歳の俺を残して消えた。

ピンクのタオルと、ローションの匂いに塗れて、
俺は育った。


親の働いていた風俗店の一室が
今でも俺の家だ。

風俗の女たちや従業員たちは、俺の事をケン坊と呼び、家族同然に育ててくれた。


俺は喧嘩が強くて、小学生の奴らは学校で俺を見かけると舎弟のように頭を下げる。

"ドラケン" そう呼ばせている。


そして去年、こめかみに龍のタトゥーを入れた。


「小5で墨か…。ロクな大人になんねーなぁ」

そんなふうに墨屋のオヤジは言ったけど、
俺はこれをすげえ気に入っている。


三ツ谷が路上の壁に描いた龍の落書きだ。

後日、三ツ谷まで俺と同じ場所に同じもんを彫ってきたから唖然とした。

まぁあいつは髪で隠してるから
知ってる奴はいないだろーけど。



俺の体はその辺の中学生よりデカかった。
小5でドラゴンのタトゥー、喧嘩は一網打尽。

逆らうやつなんて誰もいなかった。
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