第10章 return
着いた先では、
なんと既にたくさんの隊員たちがいて、早くも
マイキー派 と ドラケン派 に分かれてしまっていた。
「どーゆーことなの!?」
「おい何してんだお前ら!」
「… ラン…三ツ谷…っ…
パーちんが…っ…」
パーちんを一番慕っていた副隊長のぺーやんが涙を滲ませながら先程あった出来事を説明する。
マイキーはパーちんを見捨てた形で置いてきてしまったドラケンを責めているようだった。
しかし、それは仕方の無いことだと大人になれているドラケンも意見を譲れない。
つまり
ダチとしてパーちんを無罪にしたかった万次郎
パーちんの自首した覚悟を大事にしたドラケン
どちらも譲れないものがあるわけだ。
「ふ、2人ともストップ!!
2人がやり合っててもしょうがないよ!!」
「「あ"?」」
万次郎とドラケンの殺気立った視線がランに刺さった。
「じゃあお前はどっちなんだよ」
「…え?」
「どっちにつくんだよラン!」
そんな事言われても…
わかんないよ…
確かに私はあんな長内とかいうクズ以下、
死んじゃえばいいと、殺してやりたいと、
本気で思ってたし…
春樹があの子と親友の仇を打ってくれた。
でも…
殺しは犯罪…。
元々自首するつもりでやったんだろうか?
だいたい、なんで私はその場にいなかったの…
そもそも、なんで春樹は相談してくれなかったの…
私はなんのためにいるの…