第10章 return
ランは無言で無視してコンビニに入ろうとする。
が、やはり2人は立ちはだかってきた。
九井 「また無視かよ。久々に会ったのに。」
「どいて。」
乾 「相変わらず気の強ぇ女だな」
九井 「てかなに?赤リボンなんて付けちゃって、ついに女に目覚めちゃった?」
「てめぇ…マジで殺すぞ」
乾 「聞き捨てならねぇなオイ。ボスもこんな女の何がいいんだか。いくらクレバーで金の成る木でもこんなクソ生意気な女」
「どけって言ってんだよ。3度目は…ない。」
そう言ってカッと目を見開いたその眼光があまりにも恐ろしく、他の隊員たちは一気に怯んでいる。
しかし、九井と乾だけは余裕そうな表情をしている。
九井 「今コンビニん中にはボスいんだよ。
ボスいる間は中に人ひとり入れねぇ決まりなんだ。
入ったらそいつ殺されちまうからな☆」
「バカか。私は殺されねぇよ、どけ黒龍の犬ども。」
乾 「あ"ぁ?!」
九井 「待て、イヌピー。確かにそーかもしんねえ」
乾 「俺は犬じゃねえぞ!」
九井 「あれ、そっち?(笑) "イヌピー"」
乾 「てめぇバカにしてんのか?!」
2人を無視してランはコンビニに入っていった。
そこには明らかに図体のデカい男が1人、店内をウロウロしていた。
そして当然、店員は顔を強ばらせている。
ランが入ってきたことによって更に怯えだした。
「あぁあのっ、お、お客様…たた大変申し訳ないのですが今は…とと取り込み中でして」
その言葉も無視してランはカゴをとり、飲み物や菓子をテキトーに入れていく。