第9章 resolve
「春樹、大丈夫だよ。私たちに任せて。」
ニッコリ笑ってパーちんに手を伸ばすラン。
パーちんは涙を拭いてその手を取り立ち上がった。
「ラン…さっきは…すまねぇ」
「ん。いいよ。それよりさぁ、その彼女の病院教えて?お見舞いに行きたいの。」
「おう。ありがとな。」
「あんたが礼を言うことじゃないでしょ。
いつまでもメソメソしてんな!」
バシッと背中を叩いて笑った。
そんなランの元に、パラパラと隊員たちが集まってくる。
「ランさん!こないだ言ってたようにやったんすけど、」
「ランさん、あの話っすけど、」
「ランさん!あれってどうなりました?!」
「ちょっと待って待って順番にっ…」
群がっているその様子を見つめながらタケミチは耳を澄ませた。
「俺、ランさんの言った通りに彼女に謝りましたよ!でもまた拗ねられました!」
「それはあなたの言い方が悪いんじゃないの?あとその表情筋!」
「ランさん!俺こないだ言われた通りのやり方で三枚おろししたけど骨がとれなくて」
「骨の前に鱗はとったわけ?」
タケミチはつい心の声が漏れた。
「すげーなー…さすが相談役…っていうか本当にみんななんでも相談してんだなぁ…関係の無いことまで…」
「みんな、ランが何でも教えてくれるからって、調子乗ってどーでもいーことまで相談するんだ」
気がつくと三ツ谷が横にいた。