第9章 resolve
そして、気を取り直して三ツ谷が説明を再開した。
「メビウスの頭は長内って奴なんだけど、ちょっとしたことでパーの親友と揉めてな…パーの親友はメビウスのメンバーに袋叩きにされて、更に目の前で彼女レイプされたあげく、親兄弟吊るされて金巻き上げられて…で、藁にもすがる思いでパーに相談してきたんだ。」
その話に顔を歪める。
暴走族のやることじゃないんじゃ…
犯罪のレベルだ…
「…ひでぇ……」
「死んだ方がマシな奴らだよ。
私がなぶり殺しにしてやりてぇよ」
ランの奥から絞り出すような声に、三ツ谷も辛そうな顔をした。
「ラン…気持ちはわかるが殺しはナシだぞ?」
「分かってるけど!でも!」
「お前が言うと、本当に殺しちまいそうで怖ぇんだよ。冗談でもそういうこと言うな。な?」
「でも死ぬほどムカつくよ…」
「ああ。俺もだよ」
三ツ谷がランを宥めるように肩に手を置く。
ランは悔しそうに唇を噛み締めていて、しかも血が滲んできている。