第9章 resolve
「…ん。落ちたぞ、マヌケ。」
「ありがとう!てかマヌケって何?!」
「脅かしたお前が悪い」
そう言って三ツ谷がランの額に額をくっつけジトッと見つめた。
「ったぁ…ゴツンて言ったぁ!バカー」
「バカとはなんだよ」
「そっちだってマヌケって言った」
そのまま睨み合う形となり、タケミチはあたふたとする。
「なんだ、その目は。やんのか赤ずきん」
「上等だ。銀髪シスコン野郎。」
「てめぇ…なかなか言うじゃねーかコラ。
まぁ褒め言葉だけどな?」
「えっ!あのっ…ふ、2人ともっ?」
(どーしてみんな止めてくれないんだ!)
額を突き合わせて睨み合い、両手指を絡ませて押しあっている様は普通は焦る光景なはずなのに、周りは全く気にも止めて居ない。
むしろ微笑ましい何かを見るような表情をしてニヤついている者までいる。