第9章 resolve
「ってぇ、握力強すぎだ!指がちぎれる」
「あ、ごめん。」
パッと急いでランが手を離し、三ツ谷が耳元で「うそ」と囁き口角を上げる。
一瞬ムッとしたランと何事も無かったかのように同時に笑い出した。
「ハハッ、今度腕相撲しよーよ」
「なら腕折れねぇように鍛えとけ」
「なにそれぇー!?」
「俺が勝つに決まってんだろ?」
「なんでそう言いきれるの?」
「手加減しなくて済むから。」
タケミチはポカンとした表情で2人のさぞ楽しそうな顔を見つめる。
まるで、仲の良い兄妹のように見えた。
しかし日向がポツリと呟いた。
「あの二人…恋人…なのかな?」
その言葉に、タケミチは目を見開く。
「っえ?!いや、それ言うなら兄妹じゃね?」
「私にはそうは見えないけど。」
「へ?なんで?どこが?」
すると日向はあからさまに呆れたような顔をしてタケミチを見た。
「ほんっと、鈍感なんだから、タケミチくんて。」
「っえ、えぇ〜……ヒナさん…(涙)」
「ごめん、おまたせ2人とも。
あれ、そういえば万次郎は?」
「あっちだ。」
ランはタケミチと日向を連れて三ツ谷の後ろについて行く。
そこには万次郎とドラケンがいた。