第9章 resolve
「「お疲れ様です!!!!」」
全員一斉に頭を下げだした。
バイクから降りてきたのは特攻服を羽織り、長い編み上げブーツ。赤いスカーフを頭に巻いている月乃ラン。
首筋の卍の墨がヘッドライトに照らされている。
「今夜はいつもより遅かったじゃねえかラン」
「三ツ谷くん!ごめん!」
「お客さん来てるぞ〜。こいつだろ?」
「うん!そう!久しぶりタケミチ!
と!日向ちゃん〜♡会いたかったぁ♡」
ギュッと抱き締めてくるランに日向は狼狽しながら、
「ヒナでいいですよっ!」
と言った。
タケミチはランの特攻服姿につい目を奪われる。
「ランさんなんだか凄い…
なんつーか…は、迫力がありますね…」
(かっこいい通り越して怖いっす…男の特攻服姿より…)
「ははは、そおー?」
全くもって自覚のない様子なランの顎を、突然三ツ谷が掴み、目と鼻の先で見つめた。
「「?!」」
「お前…なんか着いてるぞ…なんだこれ?
まさかどっかで喧嘩してきたの?
それで遅かったのか?!
血じゃねぇだろうな?!」
険しい顔をして頬をゴシゴシと指で擦る。