第9章 resolve
「ここに待ち合わせ?」
「うん…」
タケミチと日向が真っ暗な神社に佇んでいると、向こうの方からピカピカとバイクのヘッドライトが無数に迫ってきた。
しかもサイレンのように凄まじい音が鳴り響いていて
話し声すら聞こえないほどだ。
暴走族だ…!
すぐに分かった。
そして見えてきたのは…
約100人近くの特攻服姿の男たち。
ヤバすぎる光景に、二人は固まる。
「おい!!見せもんじゃねーぞコノヤロー!!」
「なんだてめえ!!殺すぞボケェ!!」
無茶苦茶すぎる怖さと迫力に
目眩がしそうだ。
「えっと、僕はただ…
ここに呼び出されて…」
「はぁん?!ここは東マンの集会場所だ!
誰がてめえなんか呼ぶか!!」
「やっ…ででもランさんに…」
「?!ランさんにだと?!
んなわけあっかコノヤロー!」
今にも殴られそうになっているところへ
1人の銀髪の男が近付いてきた。
片耳にピアスをしている。
「ん?お前もしかしてタケミっち?」
「は、はいっ!」
「ランから聞いてるよ。
てめえら散れ!!ランの客だ!」
「はい!すみません!!」
そのとき……
ブォォン!ウォンウォン!
と、一際デカい音が聞こえてきた。
「ランさんのブラバの音だ!!」
「ランさんが来る!!」
と皆一様に騒ぎ出し、しかも顔を強ばらせ始めた。
「よーやく来たかラン」
銀髪の男が呟いた瞬間、その眩しいヘッドライトは目の前に一瞬で迫ってきた。