第8章 resist
「マイキーにはランがいなくちゃなんねぇし、ランにはマイキーがいなくちゃなんねぇ。2人は、昔っから互いを支え合って来たように思うんだよ。なんつーか、生きてく上で、恋人じゃなくても絶対に必要な存在ってあんだろ?」
「はい…わかります。」
なるほど…。
なんとなく、二人の言葉では言い表せない感じの関係性がわかってきたような気がする。
二人はお互い、いつもそばにいなくちゃなんない存在。
だからいつどんなときもあの二人は傍らにいるんだな…
月と太陽みたいな関係かもしれない。
とも思った。
どちらもあることによって互いの存在や役割をより大きくし、互いに照らし合うことによってどこまでも輝ける。
そしてそんな2人のことを、ドラケンくんはよくわかっている。
「ま、とにかくさ、東マンのこと、考えといてよ。
なんかあれば、ランに連絡しろ。
あいつはどんなことでも相談乗ってくれるよ。
だてに東マンの相談役やってるわけじゃねぇからな」
「…わかりました。」
(でもいくらなんでも未来のことなんて相談できねぇよな…)
キャッキャと河に石投げをしている2人を、ドラケンが呼んだ。
「じゃーねーばいばーいタケミっち♡」
手を振って帰っていく万次郎たちを笑顔で送る。
マイキーくんは不良だけど、悪い奴じゃない。
少なくとも、祭りにトラックで突っ込んで、関係の無いヒナとかを殺しちゃうような2017年の東京卍會…
俺が直人から聞いた、12年後の東京卍會は、ギャンブル、詐欺、暴行、殺人…なんでもありの極悪集団だ。
そんな組織のボスでは絶対にないように…思う。
何がマイキーくんを変えたんだろう??