第8章 resist
もう片方のコートでは普通に体育の授業が行われていた。
授業中の教師や生徒たちは凄まじいその試合に目を点にしている。
しかも明らかに他校の生徒だ。
しかしあまりにもさぞ当たり前のようにそこでバスケをしているため、だんだんわからなくなってきているようで声をかけては来ない。
その後も色々と探検した。
当然ながら、自分たちは不審な目で見られているが、本人たちは全くもって気にもしていない。
「へぇー溝中にも不良ていんだねー」
たまに廊下や部室でサボっているであろう生徒たちにも出くわした。
「そりゃーどこにもいんだろ」
「ところでタケミチってのの教室がどこか聞かなくちゃじゃない?」
「ああ。」
ドラケンが1組の不良グループの前につかつかと近寄っていく。
「花垣武道って奴のクラス、知らねぇ?」
「…あ?どこ中だテメェ」
どがっ!!
ボコッ!!
"男は皆敵"なランによって一網打尽にされてしまった。
男を見るとつい問答無用で蹴り飛ばしたくなってしまうため、何か気に食わない暴言の1つでも吐かれると、とっさの衝動に歯止めが効かなくなってしまう。
「おい待てラン。
…ったく…まだ聞いてたってのに」
「あー、ごめん、つい。」
「まーいーじゃん。
とりあえず2年なんだから2階じゃねぇ?」
テキトーな万次郎だがひとまずついて行くことにした。