第7章 盲目の口づけ♀(セト)DV表現あり
『と別れたら‥っ、俺、死んじゃうっすっ‥』
「?!ダメっ‥それはダメだよっ」
震える声と体。
大きなセトがまるで小さい子供のようにみえる。
『っ‥!』
「ごめんっ‥私が悪かった‥今の嘘だから」
しびれを切らしたかのように立ちあがり
本気だと言うかのように、机の中からハサミを取り出し自身の首へと宛がう。
そんなことされれば、別れる事ができないよ。
『ほんとっすか‥?』
「ほんと」
『ほんとのほんとに?』
「うん」
そのやり取りを数回繰返し、やっとセトは落ち着きを取り戻しハサミを床に置いた。
また別れる事が出来なかったな‥
痛む頬は熱を持ちじんじんと主張するけど、それに構わずセトの頬に両手を添え
涙で濡れたままの貴方の瞳にキスをした。