第3章 異世界の現状
魔王・ジョハンと天使・ジスから、イスベル王国の内情を聞いた。
天使・ジス:「第一王女のトーコさんを不慮の事故で亡くされたんです。ユリアーノのなら理解できると思いますが、トーコさんがこちらの世界で亡くなったと時に、あなたのいた世界で亡くなった人が今のトーコさんの中の人物。」
魔王・ジョハン:「確か、名前は・・・。」
天使・ジス:「真壁 亨。ユリアーノがいた世界では、男性。」
ユリアーノ:「真壁・・・。なんであいつが!!!私を突き落として殺した、あいつが。死んだって。マジでありえん。」
ミカエル:「兄さん・・・。前の世界で酷い目にあったんだね。ジス様、どうしてその様なものがこの世界に?」
魔王・ジョハン:「時間軸とタイミングが合ったのもだが、真壁の生への執着がトーコの無念さが重なり、奴は転生した。」
天使・ジス:「トーコの無念さは残っていたんですが、生への執着はなかったので完全に真壁亨の魂が器のトーコに転生蘇生という形でよみがえったのです。」
転生蘇生はこの世界では稀に起こっており、天界・魔界が管轄しており、本来は定期性でないものは転生蘇生できない。
今回の真壁の転生蘇生は例外中の例外で、イスベル王の懇願がなければ、天界・魔界の決断で蘇生されることはなかった。